呼吸も筋肉が重要!浅い呼吸の原因と改善方法が健康を左右する
人の健康って
結局、いつの時代も言われている事は同じ。
運動・食事・睡眠
この三つが土台になります。
と言うか、ならざるを得ない。
この三つの質、クオリティがどうなのか、で、
人間の「健康はどうなのか」ほぼ決まってしまいます。
もちろん、社会的環境(人間関係のストレスなど外的要因)もありますが、
それをひっくるめても、運動、食事、睡眠の三つで何とかできると思います。
この三つをしっかりするだけで、外的要因などの問題はリセットできてしまうのです。
そのうち、「運動」に関しては色々な運動がありますが、
どの運動が健康に有効なのかというのは
事実上、議論は不可能に近いのです。分からないのです。
でも、とりわけ、健康に関しては
“呼吸”という運動がものすごく大切になってきます。
その呼吸の大切さは
健康を高めていく上で絶対に知っておきたい運動です。
まずはこの呼吸について解説していきます。
[もくじ]
呼吸が及ぼす影響は、めっちゃデカい
もっとも根源的な運動は「呼吸」という考え方が重要だと考えます。
歩くとか走るとかの運動よりも。
人間の呼吸は、毎日2万回行なわれています。
1年間で730万回。
人生100年で、7億3千万回。平均に平すと。
これだけの数をこなしている呼吸。
ほんのわずかでも間違った呼吸方法を行っていると
相当なダメージ
になるのは、想像すればお分かりかと思います。
呼吸が、実は一番身体のダメージを負わせている原因ではないか。
という仮説は、かなり有効なんじゃないかと考えます。
それぐらい重要な運動になります。
呼吸ができてないと
現代人は、ほぼ”呼吸が悪い”です。
悪いというのは、人間の呼吸をするための機能を発揮できていないことを指します。
その理由はいろいろ。
姿勢が良くない、背中が丸まると胸郭が狭まるので、そもそもちゃんと呼吸ができません。
ストレスが与えられると身体は緊張するので、筋肉がこわばっている状態。
筋肉が使えていないということは、呼吸が浅くなるので
呼吸の”数”をこなさないと十分な量を確保でなくなります。
リラックスしている状態だと一回で済むところを
身体が緊張していると、三回必要だとか、そういう状態に陥っています。
呼吸のクオリティが悪いのです。
現代人の呼吸を調べてみると、ほとんどの人の呼吸が「浅い」というのが分かっています。
だから呼吸が、浅い、速い、多い。
「深く、ゆっくり、少ない」
ってのが一番良いのです。
ストレスが多いと、悪い呼吸はさらに慢性化してしまいます。
呼吸リズムが一定でない、ということは
自分の身体が求めるリズムではないリズムで、生きることを強いられています。
あらゆる運動の土台となる呼吸の質を高め、回復させることが
運動・食事・睡眠の中の、運動という意味では、もっとも重要なものになってきます。
そういう呼吸の大事さを改めて実感できると
呼吸を整えれば、
肩こり、腰痛の慢性痛や、冷え性が改善されると想像できると思います。
胃腸の調子の悪さも、呼吸のトレーニングで良くなるという報告があります。
知ってた!?呼吸をしてるのは肺じゃない!
呼吸は、肺がやってる訳ではありません。
肺は”袋”なのです。
呼吸に関わる筋肉は約20種類あります。
これらの筋肉の働きによって、肺が膨らんだり、縮んだりします。
その結果、肺が膨らめば、空気が入っていくし、縮めば、空気が出ていくという仕組み。
重要なのは、吐く方。
吐くことから始めなくてはいけないのです。
吸うよりも吐くこと。
吐いて古い空気を出してから、新しい空気を取り込むのです。
そこから呼吸が始まります。
吐き切ってないのに、新しい空気をたくさん取り込むことはできません。
吸う時に重要な筋肉は、横隔膜です。
横隔膜が下がることで肺が広がって息が入ってきます。
逆に
吐く時に重要なのは
肋間筋、腹斜筋、腹横筋などインナーマッスルの筋肉。
特にこれらの筋肉が長年サボっているから、吐けなくなっています。
吐けない原因はこれらサボり筋の影響です。
ですので、吐き切るトレーニングを行わないといけません。
呼吸で言われている「腹式呼吸」と「胸式呼吸」
このどっちもできないといけないのですが、
まずできてないとダメなのは、腹式呼吸。
横隔膜やインナーマッスルが動かないから
腹式呼吸ができていないのです。
だから、もちろん胸式呼吸もできていない状態。
となると、
胸式でも腹式でもないのなら、どういう呼吸をしているのか?と言うと
呼吸筋じゃない筋肉(僧帽筋など)を使って呼吸していることになるのです。
本来、呼吸で使わない筋肉を、毎日2万回行っているのであれば
目に見えない相当な負担が、その筋肉に重くのしかかってきています。
息を吐き切る呼吸トレーニング
呼吸筋じゃない筋肉で呼吸をしているのなら
それをまず改善しなければいけません。
改善するトレーニングを紹介します。
1日5分で良いです。
まず仰向けに寝る。(足を挙上して)
最初は腹式呼吸を何回か。(正確でなくて良い)
お腹が上下すればオッケー。
腹式が慣れてきたら、”吐き切る”フェーズに入っていきます。
吐く時にお腹がへっこむんじゃなくて、肋骨がしぼんでいく感じで吐きます。
肋骨がすぼむ。んです。
肋骨が動いて窄んでないと、肺が動かないから、肺に空気が残っています。
窄まないと感じたら、手で肋骨をグッと押し込みます。
ここまで肋骨を動かさないといけないというのを、筋肉に思い出させるのです。
上から下じゃなくて
ぎゅって漏斗型にしぼめます。
何度も言いますが、正しい動きを思い出させるのです。
現代人は胸郭が固まっているので、肋骨が動きません。
「肋骨が広がったまま」の人は多いのです。
まずは
この吐くという動きをやってみます。
身体はこの動きを忘れてしまっているので、思い出させるってことを意識しましょう。
正しい呼吸を取り戻す風船トレーニング
どこのどんなものでも良いので、風船を用意します。
Amazonでは、風船100個で1000円を切った値段で販売しています。
そして
先ほどの吐き切るトレーニングでの仰向けの状態のまま、
風船を口に咥えて、鼻から息を吸って、口からフーーーーーッ!!と息を吐ききります。
吐いた呼吸で風船を膨らませます。
そして
空気を抜かないで、風船が膨らんだまま、息を鼻から吸って、
息を吐き切って、再度、風船に空気を送り込みます。
そうやって、どんどん風船を大きくしていきます。
女性だと5回ぐらいの呼吸で割れそうになるのが理想です。
男性だと3、4回ぐらいで割れそうになるぐらいパンパンに膨らむと良いです。
このエクササイズでは
一回一回口から風船を離したくなりますが、離さないでください。
連続で繰り返します。
一度パンパンに膨らんだら空気を抜いて風船を元に戻し
何回かセットで行っていきます。
10セットできれば、かなり呼吸筋に刺激が入り、鍛えられます。
これを行うと呼吸が安定してきます。
トップアスリートも行うトレーニングなのです。
「呼吸筋を鍛える」という明確な意図を持って行なってください。
なかなか最初は、風船が膨らまないと思います。
吐くチカラが如何に無いかが、よく分かりますよ。
「腹圧」が高まり、たくさんの恩恵を受けられる
正しい呼吸ができると「腹圧」が高まって、
身体は効率の良い、無駄の無い動きを取れるようになります。
赤ちゃんは生まれて数ヶ月経つと、手足を動かすようになってきます。
手足の筋肉はほんのちょっとしか無いはずなのに
手足を自由に動かすことができるのはなぜなのでしょう?
それは、腹圧で手足を動かしているのです。
そもそも
人間が、四肢(手や足)を自由に動かせるのは「腹圧のおかげ」なのです。
腹圧が足りないと、四肢の力に頼って動かさないといけなくなります。
大人の
腰が痛い、肩が凝る、肩が上がらない、ヒザが痛い、足首が痛いなどといった症状は
末端の筋肉に頼って動かしているから、なのです。
本来、人間の身体は腹圧で動かすように設計、デザインされているので
他の筋肉に頼って動かしていれば
無理が重なってしまい、痛みが発生してしまうのです。
子供の頃は正しい呼吸ができていた
こういった正しい呼吸は、子供の頃は誰もができていた事。
赤ちゃんはこの「呼吸という運動」しかできていないのです。
生まれたての子供の呼吸をツブサに見れば、胸郭とお腹の動きがよく分かります。
それが大人になるにつれて、徐々に呼吸が狂っていくのです。
子供の頃はなぜエレルギーが無尽蔵で
あんなにずっと走り回っていられるのか?
エネルギータンクは大人より小さいのに
たくさん動ける理由は、効率がイイから。
無駄なエネルギーを使わない動きができているのです。
だからあんなに全力でずっと動き続けられるのです。
大人も効率の良い動きをすれば
エネルギーを減らさないで済むようになります。
疲れにくい身体になるのです。
チカラ任せに速く動くとか長く動くとか
そう言う事ではなく
今持ってるタンクのエネルギーを如何に効率よく使っていくか、ということです。
それは、「呼吸」がベースにあるのです。
まとめ
呼吸って大事だって分かっていながらも
日常では、いつも無意識に呼吸しているので
こうやって呼吸の大切さを再確認しないと
なかなか意識レベルにまで持っていけません。
すぐに忘れてしまいますよね。
無意識にやり続けているからこそ
膨大な負担になっている可能性があるのです。
何気に毎日やっている呼吸という運動を見直して
痛みの出ない、健康な身体を目指していきたいものです。
頑張っていきましょう!
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