硬い筋肉を柔らかくする5つの具体的な方法。マッサージでほぐす他にどんなやり方が?スポーツ選手の筋肉の特徴とは
筋肉というのは、もともと
ものすごく柔らかい物質
なのです。
筋肉そのものが硬いってことは
本当はありえないこと。
もちろんですが、
もともと硬めの筋肉の人などの個人差はあります。
筋肉が”石のように硬い”という状態は
「固く収縮してなさい」
という、脳からの命令で縮こまって硬くなっているのです。
筋肉が硬い状態がずっと続くと
その硬さが「普通」な状態になってしまい
慢性的な筋肉拘縮となっていくのです。
チカラが入りっぱなしの筋肉は
常に収縮したままになっているので
まずは脳からの余計な指令や命令を
シャットダウンさせることが大切。
「硬くなった筋肉を柔らかくする方法」
は、なぜ筋肉が硬くなるのかを理解した方が
よりその方法が有効であるのかが分かると思います。
この記事では、
先に「筋肉を柔らかくする具体的な方法」を解説して、
その後、長くはなりますが
どうして筋肉が硬くなってしまうのか、
筋肉の柔軟性の重要性を深掘りして行きます。
ご興味があれば一読ください。
[もくじ]
筋肉を柔らかくする具体的な方法
それでは
硬い筋肉を柔らかくする具体的な方法を解説していきます!
柔らかい筋肉はスポーツの場面だけではなく
日常の生活においてもとっても重要で
痛みであったり疲労回復であったり
体調面でもかなり影響のあるものなのです。
筋肉を柔らかくする方法はいくつかあります。
腰や背中、太ももやふくらはぎなどの骨格筋に共通して言えることがあります。
1 筋肉を動かす。
筋肉は「使わなすぎ」でも硬くなってしまいます。
筋肉というのはけっこう「ナマケモノ」で
使わない筋肉が存在していれば
余計なエネルギー消費になってしまうので
カラダは使われていない筋肉を
萎縮(いしゅく)
させてしまうのです。
小さく硬く縮こまさせて代謝を下げて
大事なエネルギーを他にまわそうとするのです。
筋肉はある程度の刺激が無いと
萎縮してしまい、使えない筋肉と変化してしまいます。
分かりやすい例で言うと
骨折などのケガをしてしまい、
ギブスなどで長期間固定されたままだと
動かされない筋肉がどこかにあります。
その筋肉は固定されているので
動かす事がありません。
ほとんど運動刺激がないのです。
そうなると、筋肉はやせ細ってしまいます。
萎縮した筋肉は
固定を外した時によくわかると思いますが
痩せ細ってしまい、筋力の低下を大きく招いてしまいます。
動かしにくい、力が入らない状態になってしまいます。
筋肉を動かすことで
運動刺激によって萎縮を防止させることができるので
カラダを動かして筋肉を使うことで
血液の流れも発生して筋肉の拘縮がとれやすくなります。
ウォーキングや軽いランニング、
ヨガやエアロビなどもおすすめな運動です。
ラジオ体操もすごく良い動きをした運動になります。
ハードに動かし過ぎて何もケアしなければ
それはそれで筋肉がまた硬くなってしまいますが…。
2 ストレッチ
ストレッチが筋肉を柔らかくすることは
一般常識的に言われています。
ストレッチは先ほど述べたように
筋紡錘に働きかけることができるのです。
ゆっくり筋肉を伸ばすことで
「もっと柔らかくなって伸びてもいいんだよ」
と、筋紡錘に教えてあげることができるのです。
センサーの監視をゆるくすることで
筋肉の拘縮は「緩んでいいのだ」と脳へ情報を送ってくれます。
筋肉は「気持ち良い程度」のストレッチでも
しっかり伸びてくれています。
ストレッチですごく大事なことは
呼吸を必ず行う。
息を止めてやると効果がないと言っても良いぐらい。
運動前はちょっと早めの呼吸でいいですが
運動後などや休息する時にするストレッチは
ゆっくりと深い呼吸で行います。
カラダの力必ず抜いて、ふわっとリラックスさせて
呼吸も意識しながらゆっくりストレッチしましょう。
参考記事→ストレッチが気持ち良い理由とは。
3 マッサージなどの手技療法
「マッサージは良くない。
余計に筋肉を硬くするだけだ」
と、一部の人が言っているのを見かけますが
これを言っている人は
マッサージで筋肉がゆるむということを実感できてない人
だと思います。
マッサージにもいろいろとやり方はあるのですが
しっかり筋肉を緩められる手技であれば
驚くほどほちゃほちゃに柔らかくなる方法があるのです。
実際にそうなっているのですから。
ストレッチもマッサージも
筋肉をゆるめるには向いていないというのは
そのやり方を知らないか
自分でやっている他の方法を
誇張させるために言ってるのかも知れません。
いずれにしても
マッサージは筋肉を柔らかくさせます。
(ちゃんとしたやり方であれば、ですが)
これに関して
参考にしてもらいたい記事(もみ返しについて)を書いています。↓
https://www.akari-house.com/archives/2676
マッサージが気持ち良いと感じるのも
カラダがそのような刺激を求めてしまっているためなのです。
筋肉を緩めるために
気持ちよさを感じさせて
「もっとその刺激をちょうだい」
と言っているようなものです。
チョット危険なにおいがしますね。笑
マッサージとストレッチを組み合わせるのも良いです。
筋肉を緩めるのにオススメなのは
「鍼(はり)治療」と「手技療法」の組み合わせ
だと思っています。
鍼は直接筋肉に刺すのですが
筋肉の拘縮が不思議ととれてきます。
(鍼をする人の方法にもよりますが)
手技療法で行なう方法では
刺激の届かない部分がどうしても出てきますが
鍼だとその届かないところまで刺激することができるのです。
奥にある深部の筋肉拘縮を鍼で刺激して
手技療法(マッサージetc)でさらに筋肉を柔軟にする。
今までボク自らいろいろな手法を受けてきて
実体験をたくさんしていますが
鍼と手技療法の組み合わせは
筋肉を柔らかくさせる外的手法として最適だと思います。
これがゼッタイと言うわけではないです。
色々な方法がある中で
オススメだと感じる手法です。
マッサージの他に自分でできるセルフケアとして
「筋膜リリース」
もあります。
それについて解説してある記事がありますので
興味のある方はご覧ください⬇︎
4 「脱力」を覚えさせる
筋肉は、”余計な緊張”がその硬さを増大させます。
チカラが入っていない筋肉は
本来はすごく柔らかいもので
筋肉自体に脱力を覚えさせてくれます。
「チカラを抜く」
「脱力させる」
というのは
ちょっとムズカシイです。
必要な時だけ
筋肉をグッと縮めてチカラを出し、
それ以外の時は
「オフ」状態で余計なチカラを入れないというところ。
これをちょっと意識して
一度どこかの部位(筋肉)にグッとチカラを入れます。
全身でもいいですし
例えば背中でもいいでしょう。
意識的に筋肉を硬くグッとチカラを入れます。
3秒ぐらいチカラを入れて
パッとチカラを抜きます。
それを数回繰り返します。
それを続けていくと
体感を感じやすい方はすぐに実感できると思いますが
「オン」と「オフ」の感覚が徐々に掴めてくると思います。
脱力するという意識が分かっただけでも
いかに普段、
筋肉が余計なチカラで縮んでいるのかが理解できると思います。
全身弛緩法としても
この「チカラをグッと入れる → チカラを抜く」
という方法があるのでぜひやってみてください。
5 交代浴
筋肉を柔らかくする具体的な方法の
最後は「交代浴」です。
交代浴というのは
温かいお風呂と
冷たい水風呂(シャワー)を
交互に繰り返して行なう入浴法のことです。
温冷交代浴は
温浴の効果と、冷水浴のアイシング効果を利用した入浴方法。
温かいお湯に浸かることで
血管拡張の働きが作用して血行増進の効果があります。
そして冷水浴では
アイシングの効果が働いて逆に血管を収縮させます。
この2つの作用を交互に繰り返すことで
血管のポンプ作用を促進させることができます。
また
冷水によって冷やされた血管は収縮します。
そしてすぐに温めてあげると
血管がまた広がるのですが
この時の血管の広がり具合がかなり大きいのです。
普通に温めて血管を拡げる方法と比較すると
冷やして血管を収縮させてから血管を拡げてあげると
より広がる大きさが拡大されるのです。
血管が広がれば
酸欠状態だった硬い筋肉に
フレッシュな酸素と栄養を送ることができて
老廃物等の疲労物質を早く除去することができるのです。
疲労物質がない状態にするだけで
筋肉はリラックスされるので
筋肉は柔らかくなっていくのです。
入浴はさらに
浮力を利用して
筋肉にかかっている重力を少なくすることができます。
この時に筋肉の脱力を意識して
チカラが抜けているイメージを心がけます。
また入浴の水圧も
ちょっとマッサージ的な要素も含まれます。
筋肉の硬さと同時に
「心の緊張」もほどいていきましょう。
硬い筋肉が
あたり前になっている?
筋肉を柔らかくゆるめる方法をご紹介して
ここからは筋肉が硬くなる仕組みなどを深掘りしてみます。
この整体院のブログでは
一度、「筋紡錘」のことをご紹介したことがあります。
筋紡錘とは
筋肉内にあるセンサーのような役割を担っていて
筋肉の伸び縮みを常に監視しています。
ストレッチして筋肉を伸ばしても
この筋紡錘のセンサーが正しく反応しないと
脳にはずっと
「筋肉は硬くなっておいた方が良い」
などと、悪いお知らせを送ってしまっているのです。
筋肉が単独で硬くなっているのではなく
こういった司令塔の影響も
筋肉を硬く縮まらせているのです。
筋肉が硬くなっているのが
日常的にあたり前の生活になっているので
筋肉は「本当は柔らかいもの」ということを
忘れてしまっているのです。
脳にしてもカラダにしても。
だから
一時的に筋肉の拘縮がとれても、
筋肉は、柔らかくなった状態が「異常」と感じてしまい
もとの硬さに戻ろうとするのかも知れません。
筋肉が硬い状態っていうのをあたり前にしてしまうと
元の柔軟性豊かな筋肉には
なかなか戻ってくれなくなってしまうのです。
昨日や今日に硬くなってしまった筋肉は
ちゃんとケアすればすぐにもとの柔らかさに戻りますが
長年硬くなった筋肉の拘縮の強い筋肉は
めちゃくちゃやっかいもので
柔らかくなるのに時間がかかったりするのです。
スポーツ選手は筋肉が柔らかい?
すべての選手の筋肉が柔らかいというワケではありませんが
比較的、運動をあまりしていない一般の人に比べて
スポーツ選手の筋肉は
ゆるんでいるケースが多いです。
また
硬くなった筋肉でも
しっかりとしたアプローチであれば
すぐにゆるんでくれるのも
スポーツ選手の方がかなり多いです。
では
なぜスポーツ選手はそのような
「質のいい筋肉」になりやすいのか?
それは筋肉が
「オン」と「オフ」の切り替えができている
ということです。
筋肉はパワーを必要とする時
強く収縮することで
投げたり蹴ったり飛んだり振ったりと
高いパフォーマンスを出すことができます。
しかし
この一瞬の動きの中でも
収縮してない、使っていない筋肉は
しっかりチカラが抜けているのです。
逆にこれができない選手は
ずっと筋肉が緊張状態にあるので
大きな力を出す事が難しくなり、
パフォーマンスのレベルが低いということにもなります。
チカラを抜く脱力ってすごく大事なのです。
パフォーマンスが高い選手は
脱力をうまく使い、
重力を味方につけて動けているのです。
筋肉がずっと固い状態だと
当然、ケガをするというケースも多くなります。
「チカラを抜く」ってことは
スポーツの場面ではかなり言われていることですが
筋肉の余計な拘縮によって
筋肉の硬さができて
最大限のパワーが発揮されないのです。
「良い筋肉」というのは
チカラの入ってない時は柔らかい状態でなければいけないのです。
ここぞという時にだけ
グッと硬くなる筋肉というものが最も理想的な筋肉なのです。
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