強く押すと筋肉が固くなるってホント?ソフトな施術の方がいいの?
ちまたには
よく言われている事でもある。
強く揉んだりすると
筋肉に炎症が起きて余計に悪くする。
だから痛みの感じない
何をしているのか分からないようなソフトな施術で
自然治癒力を高めていきましょう。
なんていうフレーズ。
施術している側も
これを信じてしまっていて
“強くするのは完全なる悪”というふうに洗脳されているケースも
実際には多いのだ。
確かに闇雲に強く押すだけでは良くないのは当然だが
ウマく使えば劇的に筋肉がゆるみ、
筋肉の状態が大きく改善されていく効果もあるのだ。
「強く押す」
果たしてこれは正しいのか?
強い刺激じゃ本当に筋肉を硬くしてしまうのか?
これを解説していきたい。
そして、強い刺激と言っても
実際には「強く感じてる」だけで
決して思い切り力を入れてやっているのではないことも知ってほしい。
[もくじ]
強く揉んではいけない?
検索していろんなサイトや広告を見ていたりすると
「筋肉は強く押すと余計に固くなる」
って書いてあるのをよく目にする。
強く押して筋肉が固くなるっていうのは
相当その施術のやり方が悪かったりするとそうなるが
うまく圧を加えてやり方さえしっかりできれば
強い刺激でびっくりするぐらい筋肉が緩むことが多いのである。
「ソフトにイタくありません」
っていう文句をよく見かけるが、
そういう施術者はやり方を知らないだけ。
または
強い刺激でやると体力が持たないのであろう。
施術者の指や手が逆にイタくなってしまうのだ。
「正しい強い刺激で筋肉が緩む」
ということを知っていても
やっぱり自分が疲れちゃうのである。笑
疲れてちゃ、いい施術はできないのは当たり前である。
強い刺激は「やり方」が大切
しっかりした圧でやれば
筋肉がちゃんとほぐれることを知らない人も多いと思う。
強い刺激は
余計に筋肉を固まらせてしまうと教えられ
やってもないのにそう信じてしまっている。
またそういった施術を受けたこともないので
その即効性にも気付くことができないのである。
要はやり方。
刺激するポイント、角度、方向、動かし方。
様々なやり方があるし
それをウマく使い、
間違った刺激の方法を行わなければ
硬くなった筋肉の拘縮をゆるめるのは本当に早いのである。
これがちゃんとできれば
筋肉はホントにしっかり緩むし、
やってもらったという「充実感」だって大きい。
充実感を得るだけでも
カラダはスッと楽なることも多いのだ。
刺激によって筋肉にサインを送る
強い刺激は
基本的にイタ気持ち良いもので
それぐらいの刺激量がかなり筋肉をゆるめさせられる。
痛みを伴う刺激もあるが
これは筋肉にとって
「悪くなってるよ」
というサインを脳に送ってあげているのである。
脳にも筋肉自体にも
悪くなってるということを
教えてあげないといけないのだ。
この強い刺激ってのは
好転反応もひどく出るときもあるが
筋肉自体にゆるまった状態を覚えさせなければいけないので
早くいい状態にしてあげるためには
めちゃくちゃ必要なコトだと考える。
ソフトな技じゃ
ツラい痛みはなかなか早くはとれないのだ。
とは言っても
ソフトな手技で効果を出せる施術者もたくさんいるのは事実。
強い刺激が合わない人だってたくさんいると思う。
でもちゃんとした強刺激で
筋肉の状態が良くなる人もたくさんいるのも事実。
サインが脳へしっかり送れているか否か。
硬い筋肉を「スポンジ」で例えてみる
例えば乾ききった硬いスポンジがあるとする。
この硬いスポンジを
急速に水を含ませて柔らかくするためには
水を含ませ、一度しっかりと握りつぶしてあげる。
という仕組み。
この例えでは
スポンジを柔らかくする「水」ってのは
筋肉の場合、「血液」と考えるのだ。
カチカチな筋肉は
早く柔軟性を取り戻さなければいけない。
強い刺激ってのは
筋肉にドッと血液の流れを作ってあげることができる。
それによって
老廃物は早く流れ出し
酸欠になった筋肉に
フレッシュな酸素と栄養を届けてあげることができるのだ。
筋肉の伸び縮みを見ているセンサーの
筋紡錘という器官にもアプローチできるのだ。
また筋肉だけじゃなく、
筋膜にある機械受容器と固有感覚受容器にもアプローチができる。
この受容器は、常に脳へ「身体の状態」データを送っている。
固い筋肉は押されると痛く感じる
強い刺激と言っても
実際にはそんなに強い刺激でないことの方が多いのだ。
押されてる方は「強い」と感じていても
それは感じているだけであり
そんな思い切り力を込めて押しているわけじゃないのがほとんど。
固い筋肉にアプローチすると
その刺激がとても強く感じるのである。
もちろん筋肉がゆるんでいる状態であれば
その刺激は強く感じないのである。
強く押されてると感じてるところの筋肉は固まっている。
だから痛みを伴ってしまうのだ。
強い刺激にはどんな意味が?
先述したように強い刺激ってのは
筋肉が固いから強く押されてると感じるのであって、
ジッサイは強くない刺激がほとんどであるのは解説した。
しかし、その刺激によって
どんな作用が、どんなカラダのシステムが働いているのか?
ちょっと解説する。
筋肉・筋膜にそういった刺激が入ると身体の水分が集まってくるのだ。
いわゆる体液。
体液は血液・リンパ液、細胞と細胞の間に存在する細胞間液など。
コレらが集まることで
まず筋肉と筋膜の癒着が剥がれる。
この仕組みは、
最近話題のハイドロリリース(筋膜リリース注射)と同じシステム。
ハイドロリリースとは
エコーで筋肉を見ながら生理食塩水を注射する方法。
体液に近い生理食塩水が
筋肉と筋膜の固い部分に入り込むことで
その癒着が剥がれて、筋肉と筋膜の滑りがよくなるという仕組み。
癒着が剥がれて解除できれば、神経組織に潤いを持たすこともできる。
そして、その部分の筋肉の固さもリセットできてしまう
という流れである。
いわゆる「強く押す」(実際にはそんなに強くない)ことで
筋肉がゆるむのはなぜか、というと
上記に記したような仕組みなのである。
痛気持ちいい刺激
硬くなった筋肉がほぐれる時ってのは
気持ち良さを強く感じることができる。
気持ちが良いといいうことは
筋肉がその刺激を要求している証拠。
その刺激を本能から欲しているのである。
これには賛否両論の声も多いのだが
痛気持ちいい刺激で筋肉の状態がいい方向へ向かう事例は
今までたくさん見てきたので事実なのは確かだと思うのだ。
何をされているのか分からないようなソフトな手技じゃ
筋肉の拘縮をゆるめるのに
めちゃくちゃ時間がかかってしまうことも多くある。
モチロンめちゃくちゃゆるむ方法もあるので
ソフトな手技を否定してる訳じゃない。
個人個人で合う合わないも当然あるし、
強く感じるイタ気持ち良い刺激で
筋肉がめちゃくちゃゆるむこともあるのだ
ってことを知っておいて欲しい。
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