火事場の馬鹿力のメカニズムは本当!スポーツでバカ力の出し方
「火事場の馬鹿力」
の事例ってたくさんあります。
火事の中で
持ち上がるはずのナイ、タンスや金庫を
軽々と持ち上げて運んでしまうパワー!!
実は
このとんでもないパワーを出させるシステムが
カラダに備わっているのは本当の話なのです。
カラダに秘められた火事場の馬鹿力のメカニズムとは
いったいどのようなものなのでしょうか??
火事場の馬鹿力のメカニズム
数年前に
これが本当の火事場の馬鹿力だ!
というような
少年が恐ろしいぐらいのスゴいパワーを発揮したというニュースがありました。
アメリカのミシガン州に住む15歳の少年が、
900キロを超える車を持ち上げ、下敷きになった祖父を無事に救出する!
オースティン・スミスくん15歳の少年。
彼はある週末、祖父の家を訪れ、車の修理を手伝うことに。
車体をブロックの上に乗せて上げ、下に潜り込んだ祖父は、オースティンくんに
「車の中に入ってブレーキを踏んでくれ」と指示。
その通りにしていたオースティンくんですが、
突然車がグラグラと揺れ出したことに気が付き、すぐに車を飛び出す。
しかし、彼が車を降りた瞬間に車体はブロックから落ち、祖父は下敷きに。
驚いたオースティンくんは
「怖かったし、どうしたらいいのかわからなかった」(WDIVより)
と慌てたものの、咄嗟に車体前方のバンパーをガシッと掴むと、
その重い車体を祖父が這い出せる高さまで持ち上げる。
祖父は下敷きになった際に肋骨を骨折。
さらに顔にもけがをしてしまったが命には別状がない。
「オースティンがいてくれたお陰で助かった。
でなければ、妻しか家にいなかったし、きっともうダメだったでしょうね」
と、祖父。
咄嗟のこととはいえ、それだけの“怪力”が出せたのは
オースティンくん自身もよくわからないとのこと。
「アドレナリンが出たのかもしれません。今やれと言われても絶対に無理」
と語っていた。
人間が
窮地に追い込まれた時に発揮する驚くべきパワー!
人間のそんなパワーをコントロールさせているのは「神経」なのです。
筋肉がどのような仕組みでパワーを発揮するのかを解説すると…
ちょっと難しくはなりますが…
神経からの情報は
指令を伝える末梢神経と
その指令を受信する筋肉の受信機(シナプス)を介して行なわれます。
指令を伝えるメッセンジャーは「アセチルコリン」という成分。
末梢神経の先っぽから
アセチルコリンが筋肉細胞のシナプスに放出されると
それをきっかけに
筋肉細胞の内部や細胞膜に化学変化が起こり
筋肉が働く仕組みになっています。
信号を送り届けたアセチルコリンは
役目を終えると
アセチルコリンエステラーゼという酵素によって分解されます。
こういったシステムで筋肉のパワーが発揮されているのですが
普段は
筋肉の最大筋力が出ないような仕組みにセットされています。
これは無理をしてカラダを壊さないように
脳がカラダを守るためとして
無意識にパワーをセーブさせるブレーキをかけているのです。
火事場のような危機の場面では
本能的にブレーキが外されるメカニズムが稼動して
普段の数倍のパワーを発揮することができるのです。
このような危機的状況になると
アドレナリン物質も分泌されて
さらに大きな力を出すことができるのです。
火事場の馬鹿力をスポーツで利用するには
人間が死に直面するような危機的状況になると
大きなチカラをだせる事が分かりました。
ふだんは
このブレーキ(リミッター)が働いているので
最大筋力の2割〜3割しか発揮できないようになっています。
しかし、
スポーツ競技でこの火事場の馬鹿力を出すことができれば
スゴい成績が出せて
かなりの好結果に繋がると考えてしまいます。
実際にはスポーツの場面で
脳にそのようなリミッターを外しやすい方法も行なわれています。
一瞬でも限界まで近いチカラを出す方法としては
「大声を出す」というもの。
大声を出す、叫ぶことで、脳の興奮水準が高まり
その一瞬のタイミングで
使いきれていなかった筋肉を動かすために
他の必要なところが一気に覚醒します。
無意識的に
通常以上の力が発揮できることになる
そうです。
ハンマー投げなどで
大声で叫ぶのはその典型的な例です。
大声じゃなくても大きなパワーを出す!
しかし、選手全員が
この方法で大きなパワーを生み出しているわけではありません。
選手各々にはそれぞれ特性があって
大きく叫ばなくても瞬間的に大きなパワーを出している選手もいます。
静かに祈るように目をつぶって雑念を取っ払って
「自分はできる」とココロのなかで言い聞かせる方法です。
これで自分に暗示をかけるように不安を消し
目の前のことに焦点を合わせてポジティブなイメージだけを持つ。
そうすることで
「脳」への制限解除を意図的に行っているのです。
とてつもない超人的なパワーを出すような強いイメージを抱きます。
いかにブレーキを外せるかが
ハイパフォーマンスのカギとなるのです。
これはスポーツだけではなく
試験や大事な場面でも応用することができます。
自分に対する悪い概念や思い込みを捨てることで
少しでも潜在的能力を発揮させることが可能になってくるのです。
「火事場」までの追い込まれた危機的状況まではいかなくても
最大筋力を発揮させるために
こういった脳の暗示というイメージトレーニングを普段から行なっていれば
本当に持っている潜在的能力は発揮しやすくなります。
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