捻挫の処置 アイシングをする理由とは。なぜ冷やすと効果的?
特に足首での発症が多い『捻挫』
スポーツの場面では頻繁に起きてしまう怪我ですが
日常生活でも
この捻挫はとても多く発症してしまいます。
捻挫することで
損傷を受けてしまう部位はけっこう多い。
関節を取り巻いている靭帯はもちろん
関節包や軟骨までも
傷つけてしまうことにもなってしまいます。
そういった組織のダメージを
最小限にしてくれる処置が
アイシングという方法なのです。
[もくじ]
捻挫処置でアイシングをする理由
捻挫をしてしまって
すぐにその現場で行なわなければいけないことは
アイシング。
氷を使って冷やすことを
急いでやらなければいけないのです。
アイシングを使って処置するには
ちゃんと理由があるのです。
捻挫で起きること。
捻挫というケガは
関節が可動域の限界を越えて動くことが原因です。
動かせる範囲を越えてしまうことで
靭帯や関節包や軟骨にまで
損傷を受けることになります。
そういった組織がダメージを受けてしまうと
その部分の細胞は壊れてしまいます。
そうすると
その組織の近くにある毛細血管も切れてしまいます。
毛細血管が切れると
壊れていない周囲の細胞に血液を供給できなくなりやすく
他の細胞も炎症を起こしてしまうのです。
炎症を起こしてしまうと
ケガの症状を悪化させてしまい
捻挫の治り方が遅くなったり
他の部位にもさらに影響が出たりと
良いところがありません。
アイシングで冷凍保存。
アイシングをすることで
細胞の活性を下げます。
これは冷凍保存のようなものです。
毛細血管を冷やすことで
血管はキュッと収縮して、
流れている血液の量が減少するのです。
損傷した血管から
流れ出てしまう細胞液や血液の量を
少なくすることができるのです。
さらには
アイシングによって局所的に冷やされた細胞の
新陳代謝レベルを下げてしまうことで
酸素や栄養素が少なくても
細胞が活動できる環境にすることができるのです。
捻挫で起きた内出血で
流れ出た細胞液や血液が細胞内にたまると
二次的低酸素障害が引き起こされるのですが
アイシングを行なうことで
これを防止することができるのです。
筋スパズムを軽減させる
筋スパズムというのは
ケガをした患部や筋肉から
脳に「痛み」が伝わって
その痛みを感じると
脳からその周辺組織に対して
筋肉を拘縮させるように指令が出されることを言います。
筋スパズムが起こると周辺の筋肉が硬くなるので
さらに負担が大きくなり痛みが強くなります。
それらがさらに筋スパズムを引き起こして
また痛みが生じやすくなって…
という悪循環が起きてしまいます。
アイシングをすることで
「痛感神経」がマヒするので
脳への痛みの伝達が弱くなって、
筋スパズムが軽減する働きになるのです。
アイシングの方法
アイシングの簡単な方法は
ビニール袋に氷を入れてちょっとだけ水を入れて
袋の口をしっかり閉めて患部に直接(タオルなど敷かずに)押し当てます。
ちょっと水を入れることで
0度以下になることを防げます。
0度以下にならなければ凍傷になる心配はありません。
水を入れなかったりすると
氷に霜がついていたり
氷が皮膚にくっついてしまったりすると危険です。
足首を固定して動かないようにしておきます。
アイシングは
患部の表面だけでなく深部まで冷却するという目的を達成するために最も優れているのは氷である。
ということから、
・コールドパック(保冷剤)
・冷湿布
・コールドスプレー
・流水にさらす
という方法よりも
アイシングは最も効率的に冷却できるのです。
保冷剤は氷を作るよりもラクチンなので
手っ取り早く冷やせますが
冷やし過ぎることになります。
保冷剤はできるだけ避けた方が良いです。
アイシングで冷却する時間は
だいたい10〜15分程度。
ケガをした場合は
すぐにこのアイシングを行い、
その後も数時間空けて何度か行なうのが
急性期に行なうべきアイシング方法です。
捻挫した後のケア
このブログでも記事にしています。
→「捻挫の回復を早める方法」
筋スパズムのところでも書きましたが
ケガをすると
その周辺の筋肉も
拘縮が強くなってしまいます。
足首のねん挫の場合、
足首の関節を支配しているのは
ふくらはぎやスネの筋肉。
この筋肉が拘縮を起こしてしまうのです。
関節部分を守ろうとガシッと硬くなるのです。
この状態は
逆に関節に負担がかかることになってしまうのです。
それらの筋肉の拘縮を取らなければ
関節に負担がかかりっぱなしなので
炎症も早く取れません。
この筋肉の緊張も
一緒に緩めることが大切になってきます。
回復を早めるためには
筋肉の拘縮を見つけて
しっかり柔軟性を取り戻していきましょう。
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